ルート配送を1年で辞めた理由|先輩を見て決めました

ルート配送は、求人でよく「安定している」と書かれます。決まった時間に決まった場所を回るので、そう見えます。

私は食品のルート配送に1年いて、辞めました。

この記事でわかること

  • 辞めた理由は、仕事のきつさではなく「数年後が見えたこと」
  • 平均年収406.5万円。トラックドライバーとは100万円の差があること
  • 有効求人倍率1.7倍。入りやすさが、そのまま天井の低さでもあること
  • それでも続けている人が、何を優先しているか
目次

結論:きつくて辞めたのではありません

先に書いておきます。仕事そのものは、続けられました。

配達先は決まっています。飛び込みもノルマもありません。宅配のように再配達に追われることもありませんでした。1年やって、体が壊れそうだと思ったことはありません。

辞めたのは、別の理由です。

先輩の話を聞いて、数年後の自分が見えてしまったからです。

ルート配送を辞める理由が仕事のきつさではなく将来の見通しであることを示した図解
辞めた理由ではないもの 体力・人間関係・仕事内容
辞めた理由 昇給も賞与も、この先あまり期待できないと分かったこと

自分の今の給料が低い、という話ではありません。5年先も10年先も、いま隣にいる先輩と同じところにいると分かったことのほうが大きかったです。

同じことで迷っているなら、辞める前に外の相場を見ておいてください。 いまの数字だけで判断すると、比べる相手がいません。ゼロイチ転職は20代で未経験の業界も含めて無料で面談が受けられます。

数字で見ると、感じたことと合っていました

当時は感覚で判断しました。あとから公的なデータを見ると、外れていませんでした。

厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)に、職業ごとの数字が出ています。

ルート配送 トラックドライバー
平均年収 406.5万円 507.2万円
労働時間 163時間/月 175時間/月
有効求人倍率 1.7倍 3.2倍
平均年齢 46.3歳 51.5歳

出典はルート配送ドライバー(job tag・厚生労働省)とトラックドライバー(同)です。

労働時間は月12時間短く、年収は100万円低い。 これがルート配送の位置です。

楽なぶんだけ、安いという構造です

長距離を走らず、泊まりもなく、荷主も配送先も決まっています。そのぶんが年収に出ています。

これは会社が悪いという話ではありません。運ぶ距離と拘束の重さで単価が決まるという、業界の構造です。だから同じ会社の中で頑張っても、この線を大きく越えるのは難しくなります。

求人倍率1.7倍が意味すること

トラックドライバーの3.2倍と比べると、ルート配送は入りやすい職種です。

入りやすいということは、代わりが見つかりやすいということでもあります。 給料を上げてでも引き止める必要が、会社の側にありません。

入口 準中型免許があれば入れる。学歴は問われない
研修 1〜3か月のOJTが一般的
天井 同じ理由で、上がりにくい

入りやすさと上がりにくさは、同じことの裏表です。

裏返せば、この職種を出るときも入りやすい側に立てます。 運転免許と実務経験があるだけで、選べる先は運送の中にも外にもあります。

ルート配送とトラックドライバーの平均年収や有効求人倍率を比べた図解

「先輩を見る」は、いちばん確実な予測です

求人票には未来が書いてありません。でも、5年先と10年先は職場にいます。

夜明け前の物流倉庫に並ぶ小型トラック

私がやったのは、これだけです。

5年目の先輩に、今いくらもらっているか聞く
10年目の先輩に、5年前といくら変わったか聞く

返ってきた答えが、自分の5年後と10年後です。

そこで「思ったより上がらないな」と感じたなら、それは気のせいではありません。 上の数字が示しているのは、まさにその構造です。

逆に、それでも続けている人がいます

辞めた話ばかりでは片手落ちなので、続けている人のことも書きます。

生活のリズムが読める 配送先も時間も決まっている。予定が立つ
人間関係が固定される 同じ担当者と長く付き合う。飛び込み営業とは真逆
体を極端に壊しにくい 長距離や夜通しの運行がない
未経験から入れる 学歴も職歴も問われにくい

稼ぎより「読める毎日」を優先する人には、噛み合います。 私は噛み合いませんでした。それだけの話です。

ただし、job tagには夜間配送が多く、土日は交替勤務が一般的とも書かれています。「決まっている」のと「一般的な生活時間」は別なので、そこは求人ごとに確認してください。

5年目と10年目の先輩に給料を聞くと自分の将来が分かることを示した図解

辞めると決めたら、順番があります

ここからは実務の話です。

同じ職種の中で移るのか、業界ごと変えるのか。そこを決めないまま辞めると、また同じところに戻ります。

迷いの中身 次に見るもの
稼ぎの天井が理由 距離や拘束が長い職種、または運ぶ以外の仕事
体力が理由 体を壊す前に辞めたいを先に読んでください
会社の体制が理由 同じ職種の別の会社でも変わります
何が嫌かも分からない 何がしたいか分からないから

そして、自分の経験が外でいくらになるかは、自分では分かりません。 私も現場にいた頃は、自分の仕事を「運んでいるだけ」だと思っていました。

ゼロイチ転職は20代で未経験の業界も含めて無料で面談が受けられます。自分の経験が外でいくらになるかを先に知っておくと、続けるという選択も同じ土俵に乗せられます。

運送の中で動く道もあります

業界を出る人ばかりではありません。私がいた現場から辞めた人の多くは、運送の中に残りました。

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辞めると決めたなら、次は伝え方です。 私がいた現場でも、辞めると決めてから実際に言うまでに何か月もかかった人がいました。

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引き止められるのは、人手が足りないからです

辞めると言った瞬間から、話が長くなることがあります。

求人倍率1.7倍でも、現場は人手不足です。 「代わりが見つかるまで」「繁忙期を越えてから」と言われて、そのまま数か月というのはよくある形です。

法律の側はもっと単純です。期間の定めのない雇用なら、申入れの日から2週間で契約は終わります。ただ、条文を出しても引き下がらない相手には、それだけでは足りません。

伝える工程だけなら、外に出せます。退職代行辞スルは受付が24時間で、申し込んだ日から出社せずに進められます。料金は正社員が税込22,000円、パート・アルバイトが18,000円です(2026年8月時点)。

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有給が残っているなら、話が変わります。在職中の有給は繁忙期を理由に別の日へ回されますが、辞めるときは回す先がないので断れません。 会社の側は退職日を前へ寄せたがるため、そこは話し合いになります。

退職代行は運営元によって、できることが変わります。ここを間違えると、お金の話がまったく進みません。

運営元退職の伝達有給・未払い分の交渉訴訟の代理
民間企業型できるできないできない
労働組合型できるできるできない
弁護士型できるできるできる

民間企業が会社とお金の交渉をすると、弁護士法違反にあたる恐れがあります。これを非弁行為といいます。資格のない人が法律事務を行うことです。

どれを選ぶかは、頼みたい範囲で決まります

有給や退職日の話し合いに入れるのは労働組合型と弁護士型だけで、民間企業型は伝えるところで止まります。

頼みたいこと 対応できる型
有給を全部使ってから辞めたい 労働組合型から
伝えるところだけ止まっている どの型でも可
未払いの残業代や退職金の請求まで 弁護士型だけ
円満退職ユニオン|法適合労働組合
労働組合が運営する退職代行
退職代行を運営元で比べる
退職代行おすすめ比較|運営元で選ばないと失敗します 退職代行は料金ではなく運営元で選びます。民間企業型は伝えるだけ、労働組合型は交渉まで、弁護士型は請求まで。できることが法律で決まっているためです。主要なサービスを類型別に比べて、自分に必要な範囲から選べるようにまとめました。
ルート配送を続けている人が優先している4つのことをまとめた図解

よくある質問

ルート配送を辞めるかどうかで、よく出る疑問に答えます。

ルート配送は本当に稼げないのですか?

厚生労働省のjob tagでは、ルート配送ドライバーの平均年収は406.5万円です。トラックドライバーの507.2万円と比べると100万円低く、労働時間は月12時間短くなっています。長距離を走らず泊まりもないぶん、単価が抑えられている構造です。会社を変えても、この線を大きく越えるのは簡単ではありません。稼ぎを最優先にするなら、距離や拘束が長い職種か、運ぶ以外の仕事を見るほうが早くなります。

1年で辞めるのは早すぎませんか?

判断材料がそろっているかどうかで決めてください。1年あれば、仕事の中身も、繁忙期の重さも、先輩の給料も分かります。それで数年後の見通しが立つなら、判断としては十分です。逆に「まだ何も分からない」段階なら、5年目と10年目の先輩に給料を聞いてからでも遅くありません。求人票に未来は書いていませんが、職場には5年後と10年後がいます。

未経験でも入れますか?

入れます。job tagによれば、必要なのは車両に応じた運転免許(2トントラックなら準中型免許など)で、学歴は問われません。入社後は1〜3か月の研修期間でOJTを受ける形が一般的です。有効求人倍率も1.7倍あり、入口は広い職種です。ただし入りやすさは、会社側から見れば代わりを見つけやすいということでもあります。

宅配とルート配送では、どちらがきついですか?

きつさの種類が違います。宅配は再配達と個数に追われ、繁忙期は物量が跳ね上がります。ルート配送は配送先も時間も決まっているぶん、そこは読めます。ただしjob tagには夜間配送が多く土日は交替勤務が一般的と書かれているので、生活時間が一般的とは限りません。求人ごとに、実際の勤務時間帯を確認してください。

続けるとしたら、どんな人が向いていますか?

稼ぎより「読める毎日」を優先する人です。配送先も時間も決まっていて、同じ担当者と長く付き合います。長距離や夜通しの運行がないので、体を極端に壊しにくい面もあります。逆に、やった分だけ返ってくる形を求める人には向きません。頑張っても単価の構造が変わらないので、そこで消耗します。

辞めた後、経験は活きますか?

運送の中では活きます。私がいた現場から辞めた人も、多くは業界の中に残りました。委託ドライバーになる、内勤へ異動する、といった道です。業界の外へ出る場合は、運転そのものより「決まった手順を落とさずに回す」経験のほうが評価されます。何がどう評価されるかは自分では分かりにくいので、社外の人に一度見てもらうのが早いです。

引き止められて辞められません

人手不足なので、引き止めは強くなります。法律の側は単純で、期間の定めのない雇用なら申入れの日から2週間で契約が終わります。有給が残っているなら、退職時は会社がずらす先を持たないので断れません。会社は退職日を前へ寄せたがるため、そこは話し合いになります。交渉まで扱えるのは労働組合型と弁護士型で、民間企業型は伝えるところまでです。

次が決まっていないと辞められませんか?

決まっていなくても辞められます。ただし辞めた後は健康保険や住民税の手続きが期限つきで来るので、先に把握しておくほうが安全です。失業保険も、日額と給付日数の掛け算で受け取れる額が決まります。辞める前に自分の数字を出しておくと、次を探せる期間が見えます。

まとめ:未来は、職場にいます

要点を整理します。

  • 辞めた理由は仕事のきつさではなく、数年後の自分が見えたこと
  • 平均年収406.5万円。トラックドライバーとは100万円の差があります
  • 労働時間は月12時間短い。楽なぶんだけ安いという構造です
  • 有効求人倍率1.7倍。入りやすさと上がりにくさは裏表です
  • 稼ぎより「読める毎日」を優先する人には噛み合います

求人票に未来は書いてありませんが、職場には5年後と10年後がいます。 5年目と10年目の先輩に給料を聞いてください。返ってきた答えが、自分の見通しです。

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この記事を書いた人

元営業職・運送会社勤務を経て、現在フリーランスとして独立。

20代で営業職を経験しました。辞めると決めてから上司に伝えるまで、3ヶ月かかって無駄な時間をすごしました。自分で退職を切り出す難しさを経験した立場から、辞めたい人が損をしないための情報をまとめています。労働問題の専門家ではないため、法律の解釈が関わる部分については、公的機関や専門家の情報を必ず併記するようにしています。

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